プロテインやスムージーなど健康食品の味の決め手となるのが「甘さ」です。甘さと聞くと砂糖を思い浮かべる方が多いですが、よく使用するのは人工甘味料となります。
人工甘味料といっても、合成品や天然由来のものなどさまざまなあります。また、人工甘味料によって甘さや味も異なります。
この記事では、そんな人工甘味料について解説していきます。人工甘味料について深く知りたい方は参考にしてください。
・人工甘味料を使用する理由
・人工甘味料の種類
人工甘味料の安全性は?
人工甘味料と聞くと「身体に悪い」といったイメージを持つ方もいらっしゃいます。実際に甘さに対する感度が鈍くなったり、腸内細菌の変化がみられる可能性があります。
習慣的な人工甘味料の使用は、味覚や腸内細菌叢の変化を介し、糖代謝に悪影響を及ぼしている可能性もある。
※引用:人工甘味料と糖代謝
ただし、このような悪影響はあくまでも習慣的に使用した場合に起こる可能性があるものなので、少量であればそこまで心配することはありません。
また、人工甘味料を含む添加物は厚生労働省が安全性を確認して、認可しているので摂取基準を守れば身体に影響はないとされています。
とはいえ、人工甘味料が気になる方は、日常的に取りすぎないように裏面をよくチェックしましょう!
なぜ人工甘味料を使用するの?
健康食品などではよく人工甘味料を使用します。
理由としては、
・価格が安く済む
・砂糖よりも糖質が少なくて済む
砂糖で甘味をつける場合は多くの量をいけないのに対して、甘味料であれば少し入れれば甘みをつけることができます。
また、少しの量を配合するため糖質も少なくて済むので、太る心配がありません。
人工甘味料の種類
甘味料は、「糖質系甘味料」と「非糖質系甘味料」に分かれます。
その中でも人工甘味料は、「非糖質系甘味料」に分類されます。
・アセスルファムK
・スクラロース
それぞれ甘味度、甘味の感じ方が異なるので味付けをする場合は複数配合してより自然な甘みに近づけます。
アスパルテーム
コカ・コーラにも入っているアスパルテーム。アミノ酸であるアスパラギン酸とフェニルアラニンから作られる甘味料です。世界100カ国で使用されているため、最も馴染みのある人工甘味料でしょう。
アスパルテームが使用される理由としては、人工甘味料の中でも砂糖のような甘みに近いためです。甘さは、砂糖の200倍あり、中盤に甘みがきます。
アスパルテーム | |
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由来原料 | アスパラギン酸とフェニルアラニン |
甘さ(砂糖との比較) | 200倍 |
甘さの立ち方 | 中盤 |
スクラロース
スクラロースは砂糖を原料に作られる人工甘味料で、味にくせがないためお菓子などにも使われることが多いです。甘さは砂糖の約600倍と人工甘味料でもトップクラスの甘みがあります。後半に甘みがくるため甘みが口に残ることが多いです。
スクラロースは体内で消化、吸収されず体外に排出されるため、カロリーがゼロ。ダイエットなどにも最適です。
スクラロース | |
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由来原料 | 砂糖 |
甘さ(砂糖との比較) | 600倍 |
甘さの立ち方 | 後半 |
アセスルファムK
アセスルファムKは、酢酸を原料とした甘味料です。日本では2000年から使用が許可されたため、日本では新しい人工甘味料です。甘さは砂糖の200倍があり、甘味の立ち方はとても早く、甘みもすぐに引きます。そのため、アスパルテームやスクラロースなどと一緒に使い、甘さの立ち方を滑らかにします。
アセスルファムK | |
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由来原料 | 酢酸 |
甘さ(砂糖との比較) | 200倍 |
甘さの立ち方 | 序盤 |
最近人気の天然甘味料
天然甘味料とは、食品から抽出された甘味料をいいます。最近は人工甘味料への抵抗感から天然甘味料を使う企業が増えてきました。
その中でも、人工甘味料のように強い甘みを持ち、健康食品などによく使われるのが「ステビア」です。
ステビアは食品添加物ですが、天然由来の甘味料のため人工甘味料よりも印象がよいため、使われる機会も増えています。
ステビア
ステビアはキク科ステビアの葉から抽出し、精製したものが天然由来の甘味料です。ステビアは古くからマテ茶などの甘味料として使用されていました。
甘さは砂糖の200倍あり、後半に甘さが立ちます。ただ、他の人工甘味料と比べると独特の苦味があるため、ステビアの味を嫌う方もいます。
最近では、人工甘味料よりも天然由来のステビアを使用したいという依頼が増えています。
ステビア | |
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由来原料 | ステビアの葉 |
甘さ(砂糖との比較) | 200倍 |
甘さの立ち方 | 後半 |
人工甘味料を使うのが一番安く済む
価格を安く済ませたいのであれば、人工甘味料を使うのが一番安く済みます。
人工甘味料は安定的に供給がされるため、一番価格も安くて済みます。
天然甘味料になると供給が安定的ではなく、製造過程も複数あるので価格が高くなります。
また、食品添加物ではない天然甘味料(羅漢果やはちみつなど)は、原料の価格が高いのに加え甘味度が砂糖の数倍となるため、配合量が多くなります。
添加物を使用しないというメリットはありますが、価格は高くなります。
まとめ
健康食品に使われる甘味料にもいくつか種類があり、甘味度・甘さの感じ方・価格も異なります。
そのため、商品のコンセプトにあった甘味料を使用します。
商品のコンセプトが決まっていれば、それを先に伝えていただいたほうがスムーズに製造まで進みます。
何かあればお気軽にご相談ください。