プロテインで使われるホエイパウダーはどのように製造されているかご存知でしょうか。
ホエイパウダーはチーズを製造する際に出る残渣(残りかす)となります。
では、そのような製造過程を経てプロテインの主原料となるホエイパウダーになるか説明していきましょう。
・国産ホエイパウダーについて
・ホエイパウダーの製造について
ホエイパウダーはどこの国から輸入している?
製造過程の前に、現在私達が口にしているホエイパウダーはどこの国から輸入したものが多いかというと、
・ヨーロッパ(ドイツ、フランス、アイルランドなど)
・オセアニア(オーストラリア、ニュージーランド)
ホエイパウダーはチーズからの副産物であるため、チーズ生産量が多い地域でホエイの生産量も多くなります。
オセアニア地方では放牧主体の酪農家が多いため、グラスフェッドホエイと謳っているものはオセアニアが多いです。
国産のホエイパウダーはないの?
国産のホエイパウダーは現在はなく、全て輸入に頼っています。
ホエイパウダーはチーズを多く作れば作るほど生産されるのですが、日本国内でのチーズ生産量は、45,535t/年(平成29年)。
それに比べてアメリカはなんと年間600万t生産しています。
日本と比べると約130倍!
そのため、日本国内でホエイを製造しても「高い」「量が取れない」といった理由から全て輸入に頼っている形になります。
ホエイパウダーの製造の仕方
牛乳からはバターや生クリーム、チーズなどさまざまな乳製品が作られます。
ホエイの元となるチーズは、乳酸機などで乳内のphを下げ発酵させてからレンネット酵素で押し固めます。
これによって、チーズが成形されホエイと分離されます。
ホエイは液体のまま膜処理やイオン交換などにより、乳糖などの余計な成分を取り除かれたんぱく質純度の高いホエイパウダーに生まれ変わります。
ホエイパウダーはたんぱく質の含有量によって名前が変わりWPC34は脱脂粉乳の代替え品として、WPC80はプロテインに使われています。
WPC製法
WPC(Whey Protein Concentrate)は「濃縮乳清たんぱく質」のホエイパウダーとなります。
WPCはチーズから分離されたホエイを膜処理し、乳糖など余分な成分を取り除いてたんぱく質を濃縮して作られたパウダーです。
ただ、膜処理によって乳糖やカゼインなど完全に取り除けない成分もあるため、たんぱく質含有量は75〜80%となります。
味は、牛乳を薄めたような乳感があるため甘いプロテインなどに使いやすいです。
WPI製法
WPI(Whey Protein Isolate)は「分離乳清たんぱく質」のホエイパウダーとなります。
WPIは、WPC製法でたんぱく質を濃縮したホエイパウダーをさらにイオン交換によりたんぱく質純度を高めたものとなります。
2工程を踏んで余分な成分を除去しているため、たんぱく質は85~90%と高純度となっています。
また、乳糖もほぼ除去されているので、乳糖不耐症(乳糖を消化できずお腹を壊してしまう)の方にはWPIがおすすめとなります。
味は、WPCよりも乳感が少ないためさっぱりした味などに使いやすいです。
まとめ
ホエイパウダーについてまとめると、
・チーズの残渣から作られる
・WPCとWPIがある
自分でチーズ作り→ホエイパウダー作りもできるので、一度作ってみるとより分かりやすいかと思います。
弊社でもさまざまな種類のホエイパウダーを扱っていますので、お気軽にご連絡ください。